CM制作を依頼するときの流れとは?かかる期間や費用についても解説
商品、あるいはサービス内容を広く伝えるために、CMの存在は今や欠かせない手段となっています。日々、当たり前のように目にするCMですが、依頼する側になると、意外にどんなしくみになっているのか、わからないものです。そこで今回の記事では、費用面を含め、CM制作を依頼する際の流れについて解説します。
CM制作を依頼する前にしておくこと
動画制作会社にCM制作を依頼する場合、前もってどんなふうに準備しておくべきか、気になるという人も多いのではないでしょうか。物事を円滑に運び、よりよい結果を得るためには、しっかりとした段取りが必要です。いくつか大事なことがあるなかで、依頼目的を明確化しておくことが最も重要です。
商品やサービスの認知度を高めるため、あるいは企業のイメージアップ、さらに販売促進など、CMの役割はさまざまです。その一方で、CMは長くても1分間程度のもので、限られた時間内で視聴者のみなさんにいかにインパクトを残せるかが勝負になります。たとえ魅力がいろいろあっても、すべての要素を詰め込むわけにはいきません。
あらかじめ、焦点、つまり、目的を絞り込んだうえで、動画制作を依頼するのが肝心です。そうすることで、結果的にわかりやすく、より印象深く伝わるCM制作が可能です。もちろん、前提として、どれぐらいの予算を用意できるか、という点も大切です。
余裕があれば大がかりなセット舞台、なければ発想の転換やアイデアが鍵を握り、予算次第でCM動画のスタイルや世界観も変わります。目的と予算額、さらに、どの媒体で流すのか、という要素を踏まえてCM制作を依頼すると、いっそう効果的な取り組みになるでしょう。
CM制作の流れ
では、実際にCM制作を依頼すると、どんな流れで作業が進んでいくのでしょうか。最初のステップとして、企画および絵コンテづくりからCM制作がスタートします。この段階で、アピールしたい内容や狙いとするターゲット層について、プランナーやプロデューサーなどを交え、念入りに突き詰めておきましょう。
コンテが仕上がると、次はいよいよ撮影開始です。ちなみに、絵コンテとは、CMの中身全般をラフスケッチしたすべての土台となるものです。撮影スタイルには、スタジオ、ロケーション、もともとある店舗などを借りるロケセット、と3種類あります。選ぶ方法によっては、想定以上の予算がかかることもあるので、あわせて計算に入れておきましょう。
ひと通りの撮影が終了すると、今度は編集作業に移ります。この編集作業は、基本的に仮編集と本編集の2つにわかれるのが普通です。仮編集は、撮影素材をつなぎ合わせ、仮のテロップなどを入れて、一応のイメージをつくり上げるものです。
CM依頼者にチェックしてもらうためのサンプル、といってもいいでしょう。本編集は、修正点を調整したうえで、本物のナレーションを添えるなどして、実際に流せる完成度までに高めていく本格的な編集作業です。2段階の編集を経た結果、何も問題がなければ晴れて納品となります。企画から編集、最終仕上げまで含めると、3か月ぐらいの期間が目安です。
CM制作にかかる費用
CM制作を依頼するにあたって、どれぐらいの予算がかかるのか、疑問に思うにちがいありません。規模によって異なるのは当然ですが、プロセス別にだいたいの相場をいうと、制作費の内訳は以下のようになります。企画費10~30万円、撮影費20~80万円、編集費15~40万円、合計で150万円ぐらいの予算を考えておくといいでしょう。
これに、CM放映料が加算されます。テレビCMのケースでは、たとえば、関西エリアの地上波で15秒のスポットCMを流したとすると、4~25万円が一般的な相場です。また、帯番組で放映されるものはタイムCMと呼ばれ、6か月単位での契約が通常となっています。
テレビを使って自社商品をアピールする場合は、利用しやすいスポットCMをメインに考えるのが賢明です。
CM制作の依頼先の選び方
最後に、何を基準にCM制作会社を選ぶべきか課題になります。ひとつの手がかりとして、撮影が必要かどうか、ふるいにかけてみると、わかりやすいかもしれません。アニメーションやCGを多用する方法を除けば、スタジオ、ロケなどの撮影が一般的です。撮影のためには、それなりの予算額を用意しなければなりません。
企画がもち上がった段階で制作目的をはっきりさせておくと、おのずから撮影の有無もわかります。同時に、完成したCMをどの配信先に流すのか、ということも重要なキーポイントです。テレビをはじめ、ユーチューブ、SNS系など、制作会社ごとの得意分野があります。
その強みを比較検討しながら、制作目的、ターゲット層とも照らし合わせて、制作会社を選びましょう。
まとめ
今回の記事では、CM制作を依頼した場合のプロセスについて、要点をいくつか解説しました。CMはみなさんの日々の生活にも溶け込んだ情報ツールのひとつです。普段からよく目にするものであっても、制作者サイド、あるいは依頼者の立場になると、いつもとは違った側面が見えてくるものです。やみくもに作ってしまうと、CMの意図を汲み取ってもらえず、視聴者からクレームの対象になることもあります。慎重に計画するようにしましょう。